【入院】あると役立つ便利グッズと限度額適用認定証・傷病手当金について

入院しました

先日、ゆき(妻)が入院しました。

誰でも当事者になる可能性のある事象ではあるものの、それほど頻繁に起きるイベントでもないため、いざ自分が入院となると戸惑う方も多いのではないでしょうか。

今回は、入院する時に役立つ便利グッズと、仕事を休んだ時に役立つ傷病手当金のことを書き留めておこうと思っています。

何を持参したら良いかは、病気の種類や入院の長さによっても変わりますが、どこでも大体は同じようなものを持ってくるように言われます。

急病や怪我でなければ、入院までに説明会などで前もって必要なものを知ることができます。
もし突然入院しなくてはならなくなった場合でも、大抵のものはコンビニなどの身近な店で揃えられると思いますので、慌てなくて大丈夫ですよ。

持参したもの

持参したけれど使わなかったもの、というのはひとつもありませんでした。
特に持って行って正解だったと思うものは太字にしてあります。

バスタオル2枚、フェイスタオル3枚
歯磨きセット
お風呂セット&ヘアブラシ
着替え
メモ帳
パソコン・毛糸&編み棒(暇つぶし用)
基礎化粧品
お風呂用の、中身が見えないバッグ
お茶パック
500mlの水筒
チャージ済ICカード
DVD
音楽プレーヤーとイヤホン
  • 基礎化粧品
    化粧水とクリームだけ持参しました(顔色がわからなくなるのでメイクは禁止されています)。
    病気や怪我の時に化粧品なんて…と思うかもしれませんが、病院内は冷暖房完備のためカラッカラに乾燥していますので、長期間放置すると(お肌の丈夫な方以外は)大変な惨状が予想されます。

 

ダイソー 100均 巾着

  • お風呂バッグ
    100均(お値段は200円)で、巾着っぽく口を絞れる袋を買いました。
    下着などを入れることを考えると、丸見えになるカゴよりも袋の方がよさげ。

お茶パック水筒については後述します。

  • ICカード
    現金を持ち歩かずにコンビニに行けます。また、キャッシュレス還元(実質税率6%)されるのが嬉しかった。
  • DVD
    夫がいろいろ持ってきてくれたので、暇つぶしに助かりました。
    「水曜どうでしょう」はゆる~く観られて楽しかったです。
  • 音楽プレーヤーとイヤホン
    ストリーミング配信サービスの無料お試し期間を使い、iPhoneで聞きました。
    実は、同室の人の騒音対策(簡潔に言うと、いびきですね)のために耳栓を持ってきていたのですが…私の耳の穴が小さいのか、長時間つけていると違和感しかなく、安眠できませんでした。
    その点イヤホンは耳が痛くならずに音楽も聴けて優秀!

 

みち
わしはどんなイヤホンでも耳痛くなるで

ゆき
そういう人はヘッドホン持って行けばいいと思うよ!

 

家で使っているバス用品は、100均で買った大きめの詰め替え容器に入れて持って行きました。
シャンプーなどは、旅行用に市販されているミニサイズを買うか迷ったのですが、結局は普段使っているものを持参することにしました。

私は肌がそれほど強くないので、ただでさえ入院生活でストレスが溜まっている時に慣れないシャンプーを使うと頭がかゆくなったりするのが心配でした。

また、術後などはしばらく頭を洗えない時期があります。そんな時はなかなか泡立たず、二度洗いなどして普段より多めに使用することになりますよね。
髪の長さなどの違いもあるので一概には言えないですが、あまり小さいサイズのものを持って行くと途中で使い切ってしまうかもしれません。

その他あったら便利なもの

(あるなら)モバイルWiFi
S字フック
インスタントコーヒーなど(お湯で溶かして飲める、好きな飲み物)
ご飯のお供・「ふりかけ」類
本や雑誌、携帯ゲーム機など

インターネットコーナー攻防戦

入院中、本当に具合が悪くて寝ている時には暇つぶしのことなど考えませんが、元気になってきてからが辛いもの。

テレビをつけっぱなしにしていると、カードの残り度数がどんどん減っていってしまいます。

空き時間は、とにかくスマホか本・雑誌などを見ながら過ごすしかありません。
そうなると、パケットを全く使わないで暇をつぶせるツール、もしくは、逆に心置きなくふんだんに使える環境がほしいところです。

ちなみに、私のスマホは当時2GBのプランでした。
多くはないけれど、2週間くらいは持つんじゃないか?と思ったのは甘い考えで、10日もあればパケットは完全に消滅してしまいました。
速度制限が掛かった128kbpsでも、重たいサイトや動画以外はしばらく待てば見られるんですけど…大昔のパソコン通信時代のようで(知らない方はスルーしてね)、かなりの根気が必要でした。

私が入院した病院のデイルームにはインターネットコーナーが2か所あり、片方は備え付けのパソコンを使うためにテレビカードが必要で、30分に100円が課金されるタイプ。
もう片方は、持参したパソコンをLANケーブルで繋げて使える(無料)スペースでしたが、とにかく競争率が高かったです。

 

おじいちゃん パソコン

こちら、入院中にちょっと仲良くなったおじいちゃん。

驚いたのが高齢者(70代以上の男性)の利用率。
今おじいちゃんが使ってるみたいだから後で来よう、と思ったら今度はまた別のおじいちゃんが使ってる!の延々ループで、結局は座れない日もありました。

ゆき
今どきのおじいちゃん達はパソコン使えるんだなぁ…

なんて最初は感心していましたが、ほとんどの方が画面を見て考えながら、ゆっくりゆっくり作業をされていて、そろそろ代わってほしいと言いづらかったです。

こんな時、ポケットWiFiさえあれば、心置きなくパソコンが使えるだけでなく、スマホの残りパケットも気にしなくて済みますね。

 

S字フックはマストアイテム

備え付けのロッカーにだいたいの持ち物は入れてしまいましたが、身の回り品が手に届くところにあった方が、何かと便利です。

手持ちの袋などをひっかけるのにS字フックがあればいいのはわかっていたのですが、ベッドサイドの枠の太さがわからず、無駄にしたら困ると思い、買い控えていました。

院内のコンビニで販売しているものなら間違いないだろうと思って買ったら、やはりぴったりの大きさ。

ある程度大きな病院だと、大抵はコンビニが併設されているので、必要なものが手元になくても買い足せるのが助かりますね。

 

S字フック 入院

このフックは普段は買わないようなファンシーな色合いでしたが、帰ってから押し入れ収納用に使えたので、良かったです。

ふりかけ

入院中、楽しみなのが入浴と食事だったわけですが…。

病院食

最近の病院食というのは、こんな感じなのでしょうか?
ご飯が手のひらサイズです…。

20年ほど前から、何回か入院経験はあるのですが、当時のことを思い出してみると、ご飯が多くて食べきれないことも多かったです。

おかずは、普通食(制限なし)なのに超薄味。
味そのものは素材を生かした感じで不味くはなく、健康にも良さそうですが、食欲が全くそそられませんでした。
こんなに少ないご飯さえ、残ってしまいそう…。

そこで大活躍したのが、ふりかけ。

私はのりたまと、かつお味が大好きなんです。
プラスしてもし納豆があったら完璧だと思うので、もしも「次回」があったら絶対に納豆を持ち込みます!

※もちろん、食事制限がある方は勝手に持参したものを食べては駄目ですよ。

ふりかけや納豆が苦手でしたら(というのは夫のこと)海苔の佃煮や鮭フレークなどはいかがでしょう。
何にせよ、「ご飯のおとも」的なものでお気に入りの一品があると、食事の時間にちょっと気分が上がるのではないかと思います。

500mlの水筒が超便利

今どきの病院は衛生的な管理面の問題からか、決まった時間にヤカンのお茶を配ってくれる、いわゆる「配茶」がないことが多いようです。

私が入院した病院でもそういう決まりでしたので、飲み物は自分で用意する必要がありました。

そんな時、いちいち自販機でお茶などを買っていたら手持ち金が尽きてしまいます。

幸いデイルームにウォーターサーバーがあって、そちらからお水を補給しました。
熱いお湯も出たので、インスタントコーヒーも飲めて嬉しかったです。

 

お茶 ルイボスティー 水筒

日常の飲み物として大活躍したのがルイボスティーで、水出しにして飲みました。
透明のプラ水筒(100均)は、お茶の色が見えるので、飲み頃がわかって便利です。

ルイボスティーではなく普通のお茶でもいいのですが、こちらはノンカフェインなので薬の邪魔にもならないだろうと思いました。
それにこのお茶、500mlの水出しに対応している優れモノなんです。

良く見かける麦茶などは、大抵1パックで1リットル出てしまうんですよね。
それだと余らせてしまうので、ペットボトルのサイズで気軽に淹れられる、この程よい感じがたまりません。

持って行くならこういうタイプをおすすめします。

体力が落ちますので散歩しましょう

体調の悪い時や医師に止められている場合は控える必要がありますが、ある程度元気な状態であれば院内を散歩した方が良いと思います。

ただ歩き回るだけでなく、階段の上り下りなどをすれば、簡単な運動になりますね。
私はベッドの上で、負荷の重くない筋トレや体操などもやっていました。

 

公園

病院の敷地内に、こんな公園があったので毎日散歩していました。

それでも仕事に復帰した時には、夕方まで働いただけで足が棒になってしまい、元の状態に戻るのに1週間もかかってしまいました。

入院していると毎日が上げ膳・据え膳で、家事をする必要もないですし、楽なのでついついベッドで寝たきりになってしまいがち。
私は入院中3キロも痩せたので最初は喜んでいましたが、実は減った体重のほとんどは筋肉だったようです。

退院した後すぐ仕事に復帰する予定の方は、体力の低下に気を付けましょう。

金銭的負担を減らすため利用できる制度

入院する時の心配事は、体調や治療のことだけではありません。
全部で費用はいくらかかるのか、気になりませんか?

家計が心配で入院できない…なんてことがないように、初めのうちから準備しておきたいものがあります。

  • 限度額認定証
  • 傷病手当金

この2つを申請することで後からだいぶ楽になりますよ。

 

傷病手当金 限度額認定証 申請書

どちらの申請書も、所属している健康保険組合のホームページでダウンロードできます。
私はプリンターを持ち合わせていないので、勤め先の事務に頼んで印刷してもらいました。

限度額認定証

高額療養費制度を使って、限度額を超過した分を申請して払い戻してもらう方法もありますが、返金されるのは大体3か月後になります。

その点、最初から限度額以上を支払わなくて済むのが限度額認定証を使った入院・通院です。
こちらは申請してから10日前後で届くと思いますので、時間に余裕があれば、前もって申請をして利用すれば、退院当日の出費がかなり抑えられます。

 

限度額認定証

用紙に記入して保険組合まで郵送すると、このような用紙が1週間~10日ほどで届くので、入院時に忘れずに受付へ提出しましょう。

支払いの限度額には適用区分があり、収入によって差があります。

適用区分 ひと月の自己負担限度額
年収約1,160万円~
健保:標報83万円以上
国保:年間所得901万円超
252,600円
+(医療費-842,000)×1%
年収約770~約1,160万円
健保:標報53万~79万円
国保:年間所得600万~901万円
167,400円
+(医療費-558,000)×1%
年収約370~約770万円
健保:標報28万~50万円
国保:年間所得210万~600万円
80,100円
+(医療費-267,000)×1%
~年収約370万円
健保:標報26万円以下
国保:年間所得210万円以下
57,600円
住民税非課税者  35,400円

(差額ベッド代・食事代・貸しパジャマなどの代金は上記に含まれません)

傷病手当金

次は、勤め先を休んだ期間の収入減をカバーしてくれる、傷病手当金の申請です。

受け取れる対象は、全国健康保険協会(協会けんぽ)や健康保険組合の加入者で、自営業など国民健康保険に加入している方は、残念ですが支給対象外となってしまいます。

正社員はもちろん、パート・アルバイトなどの非正規職員でも社会保険に加入している方なら誰もが対象になりますので、いざという時には忘れずに申請しましょう。

薄給の割に、毎月びっくりするほど引かれている社会保険料。こういう時こそ恩恵にあずかってやらねば…!

必要な書類は4枚で1セットになっていて、自分で書くのが1枚目と2枚目、会社側に書いてもらうのが3枚目。
担当医に記入をお願いするものが4枚目で、用意できたという連絡をもらってから自分で病院まで取りに行くか、切手代を払って郵送してもらいます。

私の場合、手続きしてからちょうど2週間でポストに届きましたが、病院が忙しかったりすると3週間以上の日数を要することもあるようなので、退院日が分かり次第、早めに提出しておくことをおすすめします。

受け取れる正確な金額は、標準報酬月額(平均支給額)を計算しなければなりませんが、月給を日割りで換算して(30で割る)、おおよそ3分の2ほどが受け取れると思っておけば良いと思います。

3分の2って少ない感じもしますが、実際の出勤日に関係なくもらえるんですよ。

例えば月曜日から木曜日まで週に4日働いていて、毎週金曜日はシフトでお休み、土日は会社自体が休業日の場合。
シフト休みの金曜日だけでなく、会社が休みの土日も給付の対象になります。

しかもこの補償金、非課税所得ということで、所得税・住民税がかかりません。
ただ、今払っている税金は前年度の給与額で決まったものですので、非課税の恩恵を受けられるのは次の年度からということになります。

ちなみに、会社を休んで収入が激減しても当月の社会保険料は容赦なく引き落とされます。
仮にその月が無給になってしまった場合、会社が全額を一旦立て替え、後日半額を請求されることが多いようです。
ちょっとつらいかもしれませんが、これだけはきちんと支払えるようにしておきましょう。

傷病手当金の支給要件

  1. 仕事以外が原因の怪我や病気で
  2. 就業できない=会社から給料がもらえない状態で
  3. 連続して3日以上休み、4日以上仕事に就けなかった場合に

最大1年6か月の間支給してもらえる有難い給付金です。

3日連続して休んだことを待機完成と言います。
少しわかりづらいかもしれませんが、例えば月初めの1日から連続で仕事を休んだ場合

傷病手当金 待機期間 待機完成 待機3日
休み始めた1日から3日までが待期期間となり、手当金は4日めから支給されます。

では、1日と2日に会社を休み、3日に出勤、4日から連続して休んだ場合はどうなるでしょう。

傷病手当金 待機期間 待機完成 待機3日
青い数字は出勤した日です。
連続で欠勤した4・5・6日で待機完成となり、支給は7日からとなります。

傷病手当金 待機期間 待機完成 待機3日
1日から3日まで連続3日間休み、4日だけ出勤した場合。
連続して休んだ待機3日が最初に完成していますので、手当金は5日以降に支給されます。

待機3日には有給・公休を含むことができるので、少しでも休んだ間の収入を確保したい場合は有休を取得しておきましょう。

ただ、傷病手当金を受け取る要件として、会社から給料が支払われない状態である必要があるので、受給期間と有給を併用することはできません(有給で支払われる金額が、傷病手当の給付を下回る場合は差額が支払われますが、わざわざ手当金をもらえる期間に有休を使ってもメリットがありません)。

まとめ

入院すると、他人との共同生活になりますし、家族や親しい人と離れて日々を過ごしていると孤独を感じます。
それを楽しめる人もいれば不安になる人もいるでしょう。

でも、ちょっとした工夫で、家にいるのに近い環境を作れば、慣れない入院生活もかなり快適にすることができます。

お金に関しては、利用できる制度は全て利用することをおすすめします。
会社や保険組合に出す書類の記載が少し手間ですが、放っておいても行政や保険組合は何もしてくれません。
面倒がらずに申請しておけば、出ていくお金を減らし、入ってくるお金を増やすことができますよ。

この記事が、入院生活をストレスフリーに過ごすためのお役に立てますように。

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