冬や真夏に快適に車中泊ができるかどうかは、外気温の影響をどれだけ減らせるかで変わります。
面積の大きな天井を断熱することによって、その効果はかなり発揮されます。
2021年11月現在、我が家のミライースは、天井とドアパネルに断熱処理をしていますが、驚くほどの違いがでています。
ドアパネルの断熱方法を解説した記事もあるので、そちらも参考にしてみてください。
今回は、天井を完全に外すのではなく、ルームミラーなど省略できる部分は残して施工しました。なので、多少は手間が省けると思います。
※当記事で紹介している方法によって、作業中に発生した不具合に関しての責任は負いかねます。自己責任でお願いします。
LA350Sミライース天井の断熱方法の動画でも確認したい方は、YouTubeでご覧になれます。
LA350Sミライース天井の断熱処理をする手順
LA350Sミライース天井の断熱処理に必要なものは?
今回ミライース天井の断熱素材に選んだのは、セリアで販売されていた両面アルミ保温シートです。
ドアパネルにも使用しましたが、かなりの断熱効果を感じられたので、同じく使ってみました。
スピンナハンドルは、シートベルトを固定しているボルトを外すために必要です。
新たに購入する場合は、なるべく柄の長いものを選ぶと、力を加えやすくなります。「安いから」という理由で小さなものを購入するのはおすすめしません。
スピンナハンドルに使用するソケットは六角14mmのものを用意しました。
アルミ保温シートを切るためのハサミ。そして、パーツのツメやクリップをこじるために、先端が細いマイナスドライバーが必要です。
必須ではありませんが、内張りはがしがあるとピラーはがしの作業が楽になります。
アルミシートや天井のサイズを測るためのメジャーも、同じアルミ保温シートを使用する場合は、必要ありません。
作業前は必要無いかなと思っていましたが、結局カークリップはずしを使用する場面が何度かありました。
クリップが車体側に残った場合に、クリップを落下させずに回収できるのでかなり便利です。
LA350Sミライース天井の外し方(省略バージョン)
この記事でご紹介する手順は、私たちが行った順番です。ある程度入れ替わっても問題ないので、やりやすい順番で作業を行ってください。
天井を固定しているクリップ類をすべて外します。
マイナスドライバーや内張りはがしをすき間に突っ込んで、こじれば外れやすくなります。また、カークリップはずしを使うと、固いクリップでも簡単に外れますよ。
ルームミラーを外すには、スイッチ側からマイナスドライバーや内張りはがしでフタをこじり取ります。
フタを取ったら、赤丸のネジ2本を外します。ただ、青丸のスイッチを固定しているネジは、外さなくてもかまいません。
最後に、本体と配線を繋げているカプラーを外します。ツメを押しながら、カプラーを外に向けて引っぱればOKです。
これでルームライトの取り外しは完了です。
作業中にライト部分を破損しないように、安全な場所に保管しておきましょう。
シートベルトを外すには、最初にカバーを開ける必要があります。カバーは下から上に開閉しますが、ツメで固定されています。まずは、そのツメを外します。
カバーの左右に小さな穴があるので、そこへマイナスドライバーを差し込みます。内側のパーツをマイナスドライバーで押しながら、カバーを下から引っぱればカバーが浮き上がります。
カバーが浮き上がったら、開いた反対方向に押して持ち上げれば簡単に開きます。
カバーが開くと、中にボルトがあるのが見えるので、スピンナハンドルを使って外しましょう。大きめのスピンナハンドルを使えば、女性でも簡単に外れます。
シートベルトを撤去したら、次はBピラーを外していきます。
前・後席ドアの間にある柱状のパーツのことです。
ちなみに、フロントガラスと前席ドアの間にある柱がAピラー、リアガラスと後席ドアの間にある柱がCピラーです。つまり、前からA・B・Cと並んでいるわけです。
最初にドアのゴムパッキンを外します。手で引っぱるだけで簡単に外れますが、破損しないようにやさしく引っ張りましょう。
後席のゴムパッキンはすべて外しますが、前席の方はBピラーにかぶっている部分だけで構いません。
ゴムパッキンを外したら、Bピラー下の黒い柱部分のパーツを車内側に引っぱって外してください。
※今回の省略バージョンでは、すべて外す必要はありません。
もしも黒い柱が固くてビクともしない場合は、足元のこの部分を外しておくと、多少余裕ができます。
こちらもがっちり固定されていましたが、持ち上げるように引っぱるだけで外れます。
黒い柱をずらすと、Bピラー下部を固定しているツメが見えます。下からツメを押し上げながら、手前に引っぱることでBピラー下部が外れます。
最後にBピラーをつかんで引っぱれば、完全に外すことができます。
はじめに、Cピラーにかぶっている(白と黒の柱)部分のゴムパッキンを外しておきます。
ラゲッジスペースのフタを開けます。次に、Cピラー下の黒い柱部分を固定しているクリップをすべて外します。
クリップは2重構造になっていて、中央部分を手前に引っぱることで、ツメが外れる仕組みです。
手の爪を引っかけても外れますが、指先をケガしてしまったので、実際はマイナスドライバーやカークリップはずしを使ってください。
クリップをすべて取ったら、黒いカバーを外します。このカバーはやわらかい素材なので、取り扱いに注意しましょう。
最後にCピラーを固定しているクリックを外せば完了です。Cピラーはクリップで留まっているだけなので、掴んで引っぱるだけで外せます。
後部座席のシートベルトがCピラーにくっついていますが、そのままの状態で大丈夫です。
以上5つの工程で、天井のルーフライニングを3分の2ほど外すことができます。
ルーフライニングは、接着などはされていないため、ピラーを外すだけで、簡単に天井が垂れ下がってきました。
あまり強度がないので、Cピラーで支えておくなどして、破損しないように注意してください。
今回の方法で、外さない部分は、バックミラー・サンバイザー・アシストグリップです。
この3つのパーツを残したまま、断熱材を設置していきます。
LA350Sミライース天井に断熱材を入れる方法
この記事では、セリアの両面アルミ保温シートを例に進めていきますが、別の断熱材でも同じように施工できます。その場合は、適切なサイズにカットして使用してください。
まずは、アルミ保温シートを半分に切って、70×90㎝の大きさにします。
切ったアルミシートを、90cmの面が横、70cmの面が縦になるようにして、天板とルーフライニングのすき間に入れていきます。
そのままの向きで入れられるだけ、奥まで差し込んでください。
後ろから差し込んだアルミシートを、前面に押し込みます。
ルームライトの穴から、指で押すだけで簡単にスライドさせることができます。また、ルーフランニングの横にあるすき間から、手を入れて押しても構いません。
押し込めなくなる位置まで入れたら、次は2枚目を差し込んでいきます。
2枚目をすき間に入れ、1枚目の後ろまで差し込みます。だいたい上画像の位置までくるはずです。
2枚目も入れた状態でルーフランニングを閉じ、天井のクリップを差し込んでおきましょう。
この状態でルームライトの穴を覗くと、アルミシートで塞がれているはずです。
そのままの状態でルームライトをネジで固定してください。これで、アルミシートを固定することができます。
あとは外したピラーや、シートベルトを元に戻せば作業終了です。
【まとめ】LA350Sミライース天井の断熱処理をしてみて
当初は、両面テープでアルミシートと天板を固定するつもりでした。ただ、クリップやルームライトがシートのズレを防止してくれそうなので、そのままの状態で問題ないと判断しました。
念のために両面テープで固定したい方は、テープをアルミシートに貼りつけてから、すき間に差し込むとやりやすいと思います。
天井とドアパネルに、セリアの両面アルミ保温シートで断熱処理をしてみた結果、かなりの効果を実感しています。
極寒の中で、どの程度の効果が期待できるかは検証できていませんが、分かった時点で追記する予定です。
極寒(0℃くらい)の中、実際に雪中車中泊などを行ってみましたが、天井の断熱だけでは不十分でした。天井からの冷気を防げても、床下からの冷気が強いので、ドア+床下の断熱も施工することをおすすめします。
3ヶ所を断熱処理した状態なら、冬用寝袋と毛布だけでも就寝することは可能でした。
断熱処理を実行したいとお考えなら、ぜひ3カ所ともに施工してみてください。それぞれの施工の様子は、YouTube動画でもご覧いただけますので、合わせて参考になさってください。