車中泊をする際には、外食しかしない!というポリシーのある方でない限り、車内で調理をするために包丁やキッチンバサミを使われると思います。
ただし、ひとつ気がかりな点がありました。
それはズバリ、車内に刃物を持ち込んでいいのかという疑問です。ネット上には、
「車内に刃物を持ち込んではいけない」
「刃渡り6センチを超えなければ良い」
といった内容の意見が散見されます。ですがこれ、情報が不十分なんです。
1年以上に渡り、日本全国を車中泊旅している私たち夫婦は、答えを明確にするために奈良県警察本部 総合相談の方に直接電話でお話を伺いました。
実際のやり取りは、YouTube動画に投稿していますので、ご覧になりたい方は合わせてご覧ください。
車中泊で銃刀法違反にならないためには
まずお伝えしたいのは、車中泊で包丁やキッチンバサミの使用は可能です。
ただし、いくつかの注意事項を守らなければ最悪の場合”検挙”されてしまう恐れがあります。そこを正しく理解しておけば、基本的には問題なく車内調理を楽しむことができます。
※この記事に書かれている内容は、場合によっては例外がある可能性もありますので、自己責任でお願いします。
車中泊で包丁やキッチンバサミを使用するための注意点は?
車中泊での調理用刃物の利用は、基本的には問題ないと奈良県警察本部 総合相談で伺いました。ただし、大きなサバイバルナイフのような、明らかに使用目的が違うと判断されるような刃物は別です。
調理用刃物は帰宅したら必ず家に持ち帰る
2021年、東京都内の銃刀法違反で検挙されているケースで一番多いのが、キャンプや釣りに行ったあとに、刃物を車内やカバンに放置してしまっている場合です。その数は1,041人中863人に上ります。
裏を返せば、車中泊から帰ってすぐに刃物類を家に持ち帰ってしまえば、銃刀法違反と見なされるリスクはかなり避けられます。
しょっちゅう車中泊やキャンプに出かける人にとっては面倒かもしれませんが、使わない時は必ず家の中で保管してください。
使用する目的を明確にする
包丁やキッチンバサミは、車中泊やキャンプなどで利用することがハッキリと証明できれば、基本的には銃刀法違反にはなりません。
問題なのは、車中泊やキャンプに行っていないにも関わらず、車内やカバンに刃物が存在している状態なのです。
包丁やキッチンバサミなどを、無造作に放り出しておくような誤解を与える保管方法は避けましょう。私たちの場合は怪我の予防も兼ねて、自作の包丁ケースで保護した上で、収納ケースに収めています。
調理器具や調味料と一緒に調理用刃物を収納しておけば、明らかに料理のために使用しているのだと分かりやすいのでより安心です。
職務質問された時は素直に従う
道の駅などで車中泊をしていれば、職務質問されることがあるかもしれません。その場合は、警察官の質問には素直に答えましょう。
車中泊をしていて、車内で調理をするために刃物を使用しているのだという状況証拠さえ示せれば、それ以上の追及は基本的にされません。
ヘタに反論したり、隠し事をしても誤解を招くだけなのでやめましょう。そのような状態で刃物が出てくれば、自分の立場を危うくするだけです。事実を明らかにするのが警察官の仕事ですから、素直に従いましょう。
車中泊における銃刀法違反の対処法まとめ
- 調理用刃物は帰宅したら必ず家に持ち帰る
- 使用する目的を明確にする
- 職務質問された時は素直に従う
以上、車中泊をする上で調理用刃物を使う場合に気をつけてほしいことを3つ挙げました。
特に帰宅した際は、必ず家に持ち帰りましょう。そのまま放置してしまうと検挙に繋がってしまう恐れがあります。
刃物は危険物でもありますので、しっかり管理して安全に旅を楽しみたいですね。